UI/UXとは?

UIUX

よく耳にするUI/UX、大事とは聞くものの、どのような概念なのでしょう。このコラムでは、UI/UXのそれぞれの概念について説明し、お互いの概念の関係性、なぜ大事と言われるのかを説明し、最後にeラーニングにおけるUI/UXについて考えていきます。

目次

UIとは

UIとは、ユーザー・インタフェースの略です。インタフェースというと難しそうに聞こえますが、ユーザーが何らかの仕組みを操作したり、情報を受け取ったりする要素と考えると分かりやすいです。
UIはよく、コンピュータやスマートフォンなどでよく耳にするよう概念ですが、身の回りに溢れています。たとえば、自動車のハンドルやカーメーターなどは、自動車というシステムを操作したり、情報を受け取ったりする要素なのであり、UIです。そして、ハンドルの使い勝手やカーメータの分かりやすさは自動車を安全・快適に操縦するのに重要な要素であることは容易にご想像いただけるかと思います。
コンピュータやスマートフォンなどのUIも同じで、システムを操作をしたり情報を受け取ったりする部分として、画面の設計や入力の方法は、システムを安全・快適に使うために重要な要素なのです。

UXとは

UXとはユーザー・エクスペリエンスの略です。エクスペリエンスとは体験を指します。
先ほどUIについて自動車で例えたので、こちらも自動車で例えてみますと、自動車におけるUXは、車に乗るときの全体的な体験を意味しています。たとえば、車のデザインや乗り心地、運転性能などはUXに直結します。また、このユーザー体験は人と自動車の相性のようなものも含まれます。たとえば、スポーティーな自動車はスポーティーな体験を求める運転が好きなユーザーの心を満たしますし、逆にラグジュアリーな自動車は、快適性や安全性を重視するユーザーの心を満たすことができるでしょう。
このように、UXを満足なものにできるかどうかは、製品やサービスをよりよいものにするために重要な視点なのです。

ふたつの概念の関係性

ここまで見て分かるように、UIはUXの一部であるということができます。UI単体で見たときに、それがいかに優れていても、UXの視点から見たときに優れていなければ、製品やサービスは残念なものになってしまいます。
ではなぜUIとUXが同列に語られるのかといえば、相互依存的な関係にあるからです。先ほどとは逆に、UXのほかの要素がいかに良くてもUIが悪ければ、製品やサービスは残念なものになってしまう可能性が高いのです。

例えば先ほどの自動車の例でいえば、全体的なデザインや運転性能、安全性能などが好みと合致している自動車を見つけたとします。しかし実際に試乗してみると、ドアを開けるときの感触やハンドルの操作性、カーメーターの視認性、エアコンの操作部の使い勝手といったUIの要素がすこぶる悪い自動車だったとき、ユーザー体験は著しく不快なものになってしまうでしょう。
逆に、それらのUIがいかによくても、全体的なデザインや運転性能の体験がユーザーの求めているものと合致していなければ、ユーザー体験は悪いものとなります。

このようにUI/UXは互いに作用する密接な概念なのです。

eラーニングとUI/UX

UIがよいものを選ぶ

ここまで見てきて、UI/UXがいかに重要かは分かっていただけたかと思います。
eラーニングのUXを上げるのに一番簡単な方法は、よいUIのeラーニングのシステムとコンテンツを用いることです。正しく高速に動作することや、アクセシビリティに配慮されていることで、学習者が学習内容に集中して学習することができます。

UIの評価にUXの視点を使う

UIの評価は選り好みの大きくなりがちな分野ですが、UXの視点で学習者がシステムを操作する際に重視しているものがなになのかを見てUIを評価すると、学習者により快適に使ってもらうことができるでしょう。
たとえば、eラーニングを受講される方がどのような体験を求めているかは重要な視点です。学習者のITスキルが高い場合、さまざまな操作をキーボードだけで完結できるように設計され、スムースに進めるもののほうがユーザー体験は高くなるかもしれません。逆にユーザーによっては、分かりやすい操作で懇切丁寧に進むもののほうがユーザー体験は高いものとなりそうです。

コンテンツやシステム以外のUXも忘れずに

また、社内研修などでeラーニングを活用される際には、実施時期や告知方法などを工夫することで研修自体のUXを高めることができます。たとえば、実施時期が悪く、学習者の業務の妨げになってしまうようでは、学習者の意欲が下がり、研修全体の満足度も下がってしまいます。対象となる学習者の状況などを把握し、時期を調整したり、告知の内容を変えるだけでも、研修のUXはよりよいものになります。

このような工夫をすることで、学習者はeラーニングに取り組む意欲を低減させず、学習内容により集中できるようになるでしょう。