【講演レポート】プログラミング研修・教育のコストを削減し、効果を最大化するための新しい取り組み

eラーニングアワード2018。講演レポートを続けます。

株式会社ギブリー HR Tech事業部 カスタマーサクセスチーム 取締役・CSM(Customer Success Manager) 新田 章太氏、東京大学/株式会社ギブリー 名誉教授/技術顧問 竹内 郁雄氏による、「プログラミング研修・教育のコストを削減し、効果を最大化するための新しい取り組み ~オンラインプログラミング学習支援システムtrackの仕組み~」講演を聴講してまいりました。

エンジニアの人材不足

エンジニアの深刻な人材不足は、業界内で盛んに叫ばれていることです。さらに今後のことを考えると、エンジニアの需要は増していき、そこに追い付いていくことは世界と競争するうえで必須事項。そこで、学校の段階から、プログラミング的思考を持った人間を輩出していこうということになりました。これが、ここにきて一気にプログラミング教育が注目を浴びた理由です。

メタ知識を得ることのメリット

・メタ知識を学習することで変化に対応しやすくなる。
講演は株式会社ギブリー(以下、ギブリー)の提供するオンラインプログラミング学習支援サービス”track”(以下、track)についての解説が主でしたが、一方で、サービス導入を検討する以外の人間にも興味深い内容がありました。
trackには、javaやHTMLといった種々のプログラミング言語を学習できるほかに、「プログラミング教養」というコンテンツがあります。
そこでは個々のプログラミング言語について学ぶのではなく、プログラミングの根本的な考え方を学ぶのです。
「プログラミングとは何か」「どんな特徴を持っているのか」といったメタ知識を入れることで、たとえば言語のバージョンが上がったり、言語自体が変更されたりしても対応しやすくなろう、ということです。

いつ技術が変わっても付いていけるメタスキル

表面的に教わった技術は、その場では実行できても少し状況が変化すると対応できなくなる可能性があります。また、定着しづらく、時間をおいてもう一度行おうとしたら手順を忘れていた、というような事態が起こりやすいのです。
一方、根本の考え方を学んでおけば、詳細な手順は忘れても全体を推理することはでき、たとえ再度教わらなければならない場合にも理解が早く進みます。これはプログラミングに限らず、どのような領域でもいえることでしょう。
trackの「プログラミング教養」はハッカーとして名高い竹内郁雄先生が中心となって執筆されています。竹内先生には著作もありますが、eラーニングとしてより分かりやすい内容になっているとしたら、ぜひ一度受講してみたいものです。プログラミングに携わる人や興味を持っている人が受講できる、開かれた「プログラミング教養」のeラーニングがあったらよいと感じました。  

プログラミングの進化と変化についていく

プログラミング領域は、非常に進化が早く、以前使ったコンテンツの使いまわしが難しい部分もあります。今後は進化と変化についていけるような、課題解決力が必要となってくるでしょう。そこで、オンラインでプログラミングを解き、即時効果測定ができるシステムを導入することで、多くの課題を解決し、コストダウン(講師手配や会場手配の諸経費他)を促そうということが、今回の講演の趣旨でした。

今後注目されていく分野であり、現在も大いに盛り上がってきているので、非常の興味深く拝聴いたしました。