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【講演レポート】韓国・国立済州大学のeラーニングの現状

eラーニングアワード2018。講演レポートを続けます。

韓国・国立済州大学のeラーニングの現状を聴講しました。当日は、済州大学の関係者は来日できず、京都情報大学院 応用情報技術研究科 准教授 江見圭司氏の講演のみでした。「韓国・国立済州大学のeラーニングの現状」講演は以下の通りです。

韓国のeラーニング、KMOOCの特徴

そもそもMOOCとは

  • Massive Open Online Course (MOOC、ムーク) またはMassive Open Online Courses (MOOCs、ムークス) は、インターネット上で誰もが無料で受講できる大規模な開かれた講義のこと

KMOOCの特徴

KMOOC は韓国版MOOCで、国の支援を大きく受けており、その最大の特徴はコースを修了すると大学校(日本でいう大学)の単位として認められる点です。
また、韓国は男子に兵役義務がありますが、その間でも単位が取得できます。こういった事情もあり、KMOOCの利用者は若者主体とのことでした。
日本
韓国
誰が作るか
学校・学会・企業・団体など
12の拠点大学校
認定
修了証がもらえる
大学の単位として認められる
授業数
4コマ
(コースごとに時間が異なり、実質12コマ程度)
15コマ(通常の授業と同様)

講座の制作体制

設備
済州大学校は、済州地域唯一の国立総合大学校で、2003年の時点でEラーニングセンターを設置するなど、はやくからeラーニングに取り組みを行っている先進的な学校です。
大きなパネルディスプレイや、複数台カメラを備えてクロマキー合成が可能なスタジオが学内にあり、設備面はかなり充実しているように見えました。
制作体制

学内の体制として、「大学Eラーニング・センター(済州地域MOOCセンター)」があり、「企画・行政サポート」「コンテンツ開発チーム」「講座運営チーム」「教授設計(インストラクショナルデザイン)チーム」を組織しており、各チームで協力しながら開発を行っているとのことでした。

また、「品質管理チーム」を学内・学外の有識者が組織しており、定期的なチェックを行っており、コースの品質を保つ体制も整っているようでした。

日韓のeラーニング交流の可能性

自動翻訳の精度が上がったこともあり、コンテンツのスライドなどを翻訳するものにするなどの取り組みを行うことで、日韓のeラーニングコースをお互いに活用できるのではないかとして、江見氏が日本で担当されているeラーニングを「スライドだけ翻訳した状態」で韓国にて受講してもらった例を紹介していました。
まとめ
韓国、特に済州大学校はeラーニングに対する取り組みがはやかったこともあり、設備・制作体制共に、かなりしっかりしているようでした。
  • 自動翻訳によるスライドの話もありましたが、こういった技術を用いたeラーニングのあり方が、今後より増えてくるように思います。

所感

  • 自動翻訳をはじめとする技術で各国の教材を相互活用できるようになれば、世界中の特色あるコースを受講できる日が来るかもしれません。
  • そのような世界になれば、世界レベルに通用する、より独特・独自のeラーニング教材が求められるようになるとも感じています。
  • 相互活用を前提とした教材の作り方(翻訳されやすいスライドなど)についても、考える必要がありそうです。