eラーニング制作には「コンテンツ」と「学習管理システム(LMS)」が必要

eラーニングを受けるとき。または新たに製作しようとするとき。DVDやデジタル教材、そのほかの教材を使って学習することとの大きな違いはなんでしょうか?それは、eラーニングには、学習度合いを監視・管理できる「学習管理システム(LMS)」があるということ。「学習管理システム(LMS)」によって、eラーニングの学習は一方的なものではなくなり、研修や学習の進捗度や達成度を管理することができるようになります。

「コンテンツ」と「学習管理システム(LMS)」

eラーニングは「コンテンツ」と「学習管理システム(LMS)」というふたつの要素から出来ています。「コンテンツ」はeラーニングの中身・内容の部分、「学習管理システム(LMS)」はその名の通り、eラーニングの学習を管理するためのものです。このふたつがあって初めて、eラーニングは紙の教材や単純なデジタル教材にはない効果を出すことができます。

eラーニングの特徴は、パソコンがありネット環境に接続できれば、基本的にどこででも学習を進められるということ。マイペースに時間や場所に縛られず進めることができる点です。一見、自習に近い感じがするeラーニングですが、従来の自習と大きく異なる点は、管理者による学習度合いの管理でしょう。

eラーニングは、これまでのデジタル教材や紙の教材の内容をそのまま、またはさらにレベルの高いものにしたうえで、これまでわからなかった学習者の進捗状況を把握・管理することができます。一定の合格レベルを定めたうえで先に進めるように設定する、学習のつまづきや苦手部分を知り課題設定を変えるなど、学習者に合わせた制作も可能です。eラーニング制作の際は、「コンテンツ」と「学習管理システム(LMS)」両方をしっかりと調達することで、より学習効果の高い教育設計が可能になります。

コンテンツとは

「コンテンツ」とは、eラーニングにおける肝心の「内容」の部分です。紙の教材やもとになる授業や研修があればそれを元に、インターネット上で展開できるように起こすことができます。このコンテンツ部分の制作は、「音声を入れる」「問題形式の出題にする」「アニメーションを入れる」など多様なパターンが可能です。

オリジナルキャラクターに進行させることや、独自の言い回しや表現を組み込むことで、教育的な面白さから高い効果が見込めるコンテンツを制作できます。コンテンツはeラーニングの肝ですので、学習効果が期待できる教育設計に根差したコンテンツを制作しましょう。

学習管理システム(LMS)で受講状況を管理

eラーニングの重要な構成要素である「学習管理システム(LMS)」。受講者の進捗状況や学習状況を管理する為には欠かせない存在です。eラーニングを箱に入った商品にたとえた場合、コンテンツが中身だとすると、「学習管理システム(LMS)」は箱です。中身を傷つかないように守る(セキュリティ)役目や、外から中身を見たり触ったりする人の状況を監視する役目などを担っています。

最近は、「学習管理システム(LMS)」にアンケートやチャットの要素を入れて、よりコミュニケーションが取れるようにしたものもあります。受講者の質問に答える、学習状況を把握してフォローアップに努めるなど、リアルな研修や授業のような対応も可能です。eラーニングならではの細やかなフォローも行っていけるとよいでしょう。通常の自習では自己完結になりがちですが、eラーニングでは細かなフォローを受けることができるので、より高い学習成果が見込めます。質問しにくいことを何度も聞ける、気恥ずかしさが減るといったメリットは大きいでしょう。

eラーニングの制作・調達方法

eラーニングを独自に製作したいというときは、eラーニング制作を得意とする会社に発注する方法が一般的です。自分で作る方法もありますが、イラストや動画を制作したり、「学習管理システム(LMS)」を作ることは、非常に難しく時間がかかるでしょう。そこで、クオリティが高いeラーニング教材を制作するために、コンテンツ制作発注と「学習管理システム(LMS)」の調達が必要になります。

この二つを同時に一か所から調達することもできますし、別々に発注することもできます。制作会社によって、コンテンツ制作はできるけれど「学習管理システム(LMS)」は持っていない、といった場合もあり、もちろん両方を一度に調達可能な会社もあります。ですが、その分価格が高くなるといったデメリットも起こりえますので、いくつかの会社で見積もりを取り、内容を精査してみましょうね。

よりよいeラーニング制作にはスケジュールも重要

eラーニングを制作する際に気を付けていただきたいのがスケジュールです。一見簡単そうなコンテンツに見えても、制作には思いのほか時間がかかることもあります。実際にeラーニングを使用開始するタイミングにきちんと間に合うように、早い段階から準備を進めましょう。また、eラーニングを使用する環境にも注意が必要です。基本的にはパソコンとネット環境があれば大丈夫ですが、きちんと動作するかのテストは必須です。

動作確認のテスト期間をきちんと設けておくことで、安心してeラーニングの受講を促せるようにしましょうね。

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